スキー情報総合サイト スキーネット:SKINET

金子あゆみ
速さと強さを引き出すあゆみのスタイル 2

切りかえに集約されるテクニック
重さを抜かず、次を捉える

実践

無駄のない切りかえを、実践的な滑りの中で確認していきましょう。
ショートターン、ロングターン、コブと、それぞれの滑りで、腰の位置、上体の構えなど、ポイントをしっかりチェックしてください。

ショートターン
上体が浮くのを抑え スキーに重さを乗せ続ける

ショートターンの切りかえも、できるだけ立ち上がる動きは抑えて、スキーが身体の下から出ていく動きになるように意識しています。切りかえで上体が上に抜けると、ウエーデルンの動きになり、スキーのテールを左右に振るようなターンになってしまいます。上体を低くキープするポイントは、山側の肩にあります。山側の肩がターン外側に開かないようにして、常にスキーに重さをかけ続けていきます(4〜5)。この上体の構えが、スキーの走りを引き出してくれるのです。

ロングターン/バックショット
上胸の向きと肩のラインを意識して スムーズに切りかえていく

ターンをつなぐ斜滑降の部分で、ニュートラルを意識することが大切です。切りかえで重心の位置が入れかわり、雪面を捉えるときもスキーの上を身体が移動していくイメージをもつようにします。切りかえに向けて、胸の向きはスキーの進む方向とフォールラインの中間あたりを捉えるようにします。ニュートラル〜ターン前半では、肩と腰のラインを斜面と合わせるようにしましょう。こうすることで、重さが抜けることなく、スムーズに切りかえを行なうことができます。

コブ斜面
脚のストロークでコブを吸収し 肩で上体の浮きを押さえる

コブの切りかえもショートターンと同じです。コブの頂点で切りかえるときに、立ち上がらないように注意します。ここで立ってしまうと、コブのボトムに向けて脚を伸ばしながら雪面を捉えることができないからです。切りかえでは、脚をしっかりと曲げてコブを吸収し、ボトムに向けて脚を伸ばす準備をします。コブもショートターンも、重さが上に抜けないように、山側の肩で雪面を押さえる意識が大切です。肩のラインが左右に傾かないように注意して、リズムよくストックを突きながらターンを仕上げていきましょう。

写真:黒崎雅久 / 撮影協力:志賀高原 熊の湯スキー場、熊の湯温泉 熊の湯ホテル
制作協力:揚力株式会社