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金子あゆみ
速さと強さを引き出すあゆみのスタイル 3

練習

ここでは、スムーズで重さが上に抜けない切りかえを身につけるために、効果的な練習法を紹介します。周囲の状況に注意して、それぞれの種目のポイントを確認しながらトライしてみてください。

ワイドスタンス
高低差を意識して 外脚でターンをリードする

切りかえで重さを抜かないように、重心を低くキープしたまま、左右のスキーの高低差を意識して滑ります。谷脚(前の外脚)は身体の下で曲げて、山脚(次の外脚)はしっかり伸ばして雪面を捉えるようにします。ターンをリードするのは、あくまで外脚です。外脚の動きに内脚がついていく感覚を忘れないようにしましょう。切りかえからターン中盤にかけて、胸の向きをやや下向きの斜め45度くらいにキープすることがポイントです。ターン後半、上体が回ってしまうと次のターン前半に入りにくくなるので注意が必要です。

NGスキーを早く離しすぎると……

ハイスピードのターンでスキーを身体から早く離しすぎると、外脚が浮いて転倒などのミスにつながりやすくなります。ターン外側に外脚を出していく動きは、スキーへの荷重を感じながら、慌てずに行なうことが大切です

内脚ターン
重さを乗せたまま 内スキーでターンを コントロール

外脚を上げて、内脚一本で滑ります。切りかえで重心がクロスオーバーし、下ろした谷脚のインエッジがアウトエッジに切りかわるところで、重さを抜かないことがポイントです。スキーに荷重したまま、内スキーで雪をターン外側に押しずらすようにトライしてみましょう(5〜7)。体軸を傾けて、内脚を上体の下から離してコントロールできるようになることが目標です。頭の位置、腕の構え、目線を意識して、しっかりバランスをキープして行ないます。

ストックを下げて
低い体勢をキープして 股関節に重さを乗せていく

両方のストックを雪面に引きずるようにして滑ります。ストックを握るとき、手の甲を上にして握ることで、肘が上がるのを防ぐことができます。両肩で上体が浮くのを押さえ、股関節に重さを乗せていく意識がポイントです。切りかえで胸が起きてしまわないように、低い体勢をキープしたまま、脚を身体の下から左右に動かしていきます。上下動を使わなくても、下肢の動きだけで切りかえられるように、繰り返し練習しましょう。

写真:黒崎雅久 / 撮影協力:志賀高原 熊の湯スキー場、熊の湯温泉 熊の湯ホテル
制作協力:揚力株式会社